口腔内スキャナを完備しています
- 2024年5月30日
- 歯科口腔外科
口腔内スキャナーとは、コピー機のようなデジタル機器です。
一人ひとり違うお口の状態を小型カメラで撮影(スキャン)し、そのデータを3Dの画像で見ることができます。
360度あらゆる角度から見ることができる3Dの画像にすることで、肉眼では見えにくい部分もはっきりと確認することができます。
画像を見て診察するだけでなく、いろいろな治療に役立ちます。欧米ではよく利用されている機器ですが、日本の普及率は約1割です。
【口腔内スキャナーの特徴】
1 口の状態をデジタル化できる
スキャナーと呼ばれる小型カメラで、口の中を数分間スキャンするだけで、複雑で一人ひとり違う状態を3Dの画像にすることができます。
歯科医師はもちろん、患者さんもご自身の口の中をリアルに確認することができるので、様々なシーンで役立ちます。
2 安全性が高い
レントゲンやCTのように放射線を使いません。またMRIのように金属があっても問題なく使用できます。
そのためお子さまや妊娠中の方、補聴器やペースメーカーを使っている方にも安心して使用できます。
3 保険適用が決まっている
今までは健康保険制度では、口腔内スキャナーは保険がききませんでした。
保険外診療で主に使用されますが、6月から保険適用になります。
【口腔内スキャナーの活用】
1 早くて正確な診察
数分でスキャンでき360度確認できる3Dの画像により、口の状態を正確に緻密に把握して診察ができます。CTと合わせて活用すれば、インプラント治療や矯正治療もより安全で期間の短い治療が可能です。
2 高精度な詰め物や被せ物の作成
歯科医師や歯科技工士が同じデータを見て話し合うことができるだけでなく、3Dプリンターで歯型を作ることができるので、より患者様に適した精度の高い詰め物や入れ歯などを作ることができます。
3 患者さんへの説明
歯科医や歯科衛生士から歯みがき指導やケア方法を聞いても、鏡で見る口の中は見にくいため患者様はピンとこないため、予防ケアにつながらないことがあります。
口腔内スキャナーを利用すると、360度はっきりと自分の口の中を見ることができ、どの部分にどんなケアが足りないかの説明も納得することができるので予防ケアにつながります。
【口腔内スキャナーのメリット】
1 歯型取りの不快感がない
歯科医院では虫歯治療、入れ歯治療、インプラント治療、審美治療など様々な治療で歯型を取ります。
よく行われている型取りでは、トレーに印象材という粘土のようなものを入れて、片顎ずつお口の中にはめたまま固まるのを待ちます。
そのため味や匂いがしたり息苦しかったり、口を大きく開けたまま待たなければならないという負担があります。また口の中を刺激するため吐き気を催したり、歯型の材料を飲み込むリスクもあります。
口腔内スキャナーなら数分間スキャナーを歯に当てていくだけなので、負担なく型取りが終わります。
2 ぴったりの歯型が作れる
トレーと印象材を使う型取りの後、型に石膏を流し入れ歯型を作り、歯科技工士が詰め物などを制作します。
そのため歯科医師や歯科技工士の技術レベルに左右されることがあります。
口腔内スキャナーなら、撮影したデータから3Dプリンターで歯型を作ることができるので、正確で緻密な詰め物や被せ物の制作が可能です。
3 自分の口の中が見られる
口腔内スキャナーを利用すれば、360度の角度で自分の口の中を隅々まで見ることができます。
治療後のお口の状態もシミュレーションできるので、安心して治療を受けることができます。
【当医院の特徴】
当医院でも口腔内スキャナーを取り入れており、様々な治療で活用しています。
口腔内スキャナーはピカピカ光るだけで痛みや熱さなどはありません。それでも歯科医院が怖くて治療が難しい場合、静脈内鎮静法という不安を和らげる方法もあります。
1 歯型取り
多くの治療で必要な歯型を取る時に大活躍します。口腔内スキャナーでの歯型取りは不快感やリスクがありません。
2 インプラント治療
インプラント治療でも口腔内スキャナーで撮影したデータを利用しています。インプラントは正確な位置に正確な角度で埋め込まなければなりません。
サージカルガイドというインプラントを埋め込む時のものさしを装着するときも、口腔内スキャナーで精密にシミュレーションを行っています。
インプラントを埋め込んだあとも、口腔内スキャナーを使って撮影し、一人ひとりのお口の形に合う人工歯の作成に役立てています。