歯周病治療に力を入れています。
- 2025年6月8日
- 歯科口腔外科
新宿区・曙橋ココティエクリニック歯科口腔外科の院長・口腔外科専門医の青山です。
今回は、歯周病の原因について紹介いたします。
当院では歯周病の治療・予防に力を入れています。歯周病はもともと口の中に住んでいるばい菌が原因です。歯周病の原因についてご理解いただいたうえで、患者さんそれぞれの口の中の状態に合わせて歯周病治療や歯ブラシ指導を行います。
歯周病(ししゅうびょう)の主な原因は、歯垢(プラーク)という細菌の塊です。これが歯と歯ぐきの境目にたまり、歯ぐきに炎症を引き起こすことで進行します。以下に詳しく説明します。
🔹 主な原因
①歯垢(プラーク)
食べかすや唾液の中のタンパク質が混ざり合ってできる白っぽいネバネバしたもの。細菌どうしが連携して歯周病やむし歯を悪化させます。
多くの細菌が含まれており、これが歯ぐきに炎症を起こします。
②歯石
歯垢が除去されずに硬くなったもの。
一度できると歯ブラシでは取れず、歯科医院での除去が必要となります。歯石自体がばい菌の塊ですし、歯石が邪魔となって歯ブラシが届きにくくなります。
③不十分な歯磨き
毎日のブラッシングが不十分だと歯垢が残り、炎症が進行します。
④喫煙
かつてはニコチンによって血流を悪くして歯ぐきの免疫力を下げ、歯周病を悪化させるといわれていました。現代ではニコチンが少ないタバコが多いですが、メンソール等の添加物によって水分が揮発することで、汚れが滞留しやすくなることが問題だと考えられます。また、歯肉がやけどを起こして免疫が低下すること、外気が口の中に入り込むことによって乾燥することも歯周病リスクとなります。
⑤口呼吸
喫煙と同様に、外気が口の中に入り込むことによって乾燥することでばい菌が滞留します。
⑥ストレス
免疫力の低下につながり、細菌に対する抵抗力が弱くなります。
⑦糖尿病
歯周病と相互に影響しあう関係にあるとされています。糖尿病のある方は、血液の糖が多いためばい菌が増えやすく、また白血球の働きが弱まっているとされています。
⑧悪性腫瘍や自己免疫疾患
免疫力が低下しているため、歯周病が進みやすいとされています。
⑨遺伝的要因
歯周病になりやすい体質の人もいます。もともと口の中に住む細菌に歯周病の原因菌が多い方もいます。
⑩かみ合わせの問題・歯ぎしり
歯や歯ぐきに過剰な力がかかり、歯周組織が傷つく原因にな。ります
。また、歯並びが悪いことにより歯ブラシが届きにくくなります。
🔸 歯周病の進行段階
【歯肉炎(しにくえん)】
歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨き時に出血したりする軽度の炎症です。ばい菌と体が戦っている状態です。
①軽度歯周炎
歯ぐきの炎症が進み、歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」ができる。
②中等度〜重度歯周炎
歯を支える骨が溶け始め、歯がぐらつくようになる。
✅ 予防方法
①毎日の歯ブラシ
歯周病は毎日の丁寧な歯磨きが一番大切です。定期的な歯科検診と歯のクリーニング(3〜6ヶ月ごと)も大切ですが、クリニックでできることは一時的なものです。
②禁煙
③バランスの良い食事
④糖尿病等の基礎疾患のコントロール